はだノート

自己満です

海と歌詞入り瓶

本日より「海と歌詞入り瓶」配信開始!

 

ということで、今回はドラムのこだわりをちょっとだけだらだらと書き綴りたいと思います。

 

こだわりってあんまり語りすぎちゃうのもよくないと思うので、曲を絞って少しだけ!

 

皆さんがこれを読んで1割増しくらいもっと曲を楽しめたらなと思います!

 

 

まず、前提として僕は6連符が大好きで。特に

f:id:m28_mt:20210209151232j:image

この形のリズムが大好きなんです。

多分アイリッシュ音楽その他諸々の民族音楽の影響ですね笑 

これをフィルとか至るところに混ぜ込むのがたまらなく好きで、今回のアルバムにもこの形のリズムがたくさん出てきます。

至るところで登場してくるので、よかったら探してみてください。笑

 

6連符って魔法のリズムだと思うんですよね。3連符って失速感あってまたそれも違う趣きがあるんですけど、倍になって6連符になると逆に疾走感が生まれる。

倍になるだけで印象が真逆になるんですよね。実に面白い。

 

とまあそんな具合に僕の今の好みを詰め込んだ、つまり「19歳の僕のドラム」を形として残せたアルバムになったと、ドラマー個人としては思います。

 

1年後、5年後、10年後、僕はこのアルバムの曲たちのドラムを聴いて何を思うのでしょうか。その時には色々考え方も変わって、なにしてんだふざけんなヘタクソが!とか思うんでしょうかね。それもまた楽しみです。

 

・言葉より

 

フロアタムとハイタムばかり使う曲があってもいいよな、というちょっとした思いつきを体現してみました。和太鼓みたいなイメージです。

シンバルを極力使わないでラスサビまで我慢しておくことで、ラストに世界が広がった感じを演出できたかなと思います!

 

 

・幽霊船1361

 

突然ですが、僕は中学生の頃、つまりクジラ夜の街と出会う前ですね、誰かと一緒に存分に自分の音を鳴らせる場所が欲しいとずっと夢見ていました。

もちろん吹奏楽という人と一緒に音楽をやる場所は一応ありましたが、音量は極力抑えなきゃいけないし、フレーズも譜面通り叩かなきゃいけない(勝手にアレンジしては何度も怒られてました)し、ドラマーとしての自分の居場所だとは思えなかったんです。

でもきっといつか最高の居場所を見つけるんだと、その日のためにただひたすら家で黙々と練習していました。

そのとき編み出したのが、この曲の1サビ前のドラムソロのフレーズです。

あえてそのままの形で使いました。

当時の僕は16分の間にハイハットを入れるのが最強だと思ってたんでこういうフィルばっかり叩いてたんですよね。ずっと独りでドラムを叩いていた中学時代の自分を象徴するようなフレーズなんです。

つまり、この一小節はいわば「過去への手紙」みたいなもんです。

君はこれから君が思い描いている以上にとんでもなく素敵な居場所を見つけることになるんだぜ、っていう、あてもなく彷徨っていたあの頃の自分へのメッセージです。

もしクジラ夜の街がなかったら、僕は幽霊になってましたね。ドラマーとして!

 

・オロカモノ美学

やっぱ僕はこの曲が一番好きなんです。

夢にまでみたクジラ夜の街×アイリッシュ音楽のコラボ。泣いちゃいますね。

冒頭のドラムロール、またイントロと間奏の主題部分では合わせシンバル、スネア、大太鼓の3人に僕が分身してます。

後半からはティンパニも。吹奏楽時代を思い出しますね...。

なにより一番個人的に気に入っている部分は、大サビのブレイク部分ですね。まさかのライドシンバルのカップからのティンパニで落とす!という。前代未聞の組み合わせですね。高→低の感じが最高に気持ちいい。

ちなみにバウロンもちょっと叩いてます。

 

・歌姫は海で

 

海にも様々な表情がありますよね。

この曲はとっても切ない曲なんですが、僕はあえて逆に明るいビーチとか、ラテンとか(途中ボサノバも入ってますね)、例えるなら「リトル・マーメイド」の「アンダーザシー」の世界観みたいな、そういう陽気な方の海に対するイメージをドラムに込めました。

だからドラムだけ聴くと切ないどころかめちゃくちゃ陽気に聴こえると思うんです。このギャップが個人的に面白くて、でもどこか哀愁が感じられて、たまらない。

切ない曲で場違いなほど陽気なドラムを叩く、ってのをずっとやってみたかったんですよ。

この曲ではそれが絶妙に良い形で実現できた気がします。

 

以上、アルバムの中から4曲をピックアップして少しこだわり(?)を語らせていただきました!もちろんこれ以外にも、この曲以外にもたくさんのこだわりポイントがありますが、それはまたいつかの機会にとっておきます!

 

本当に去年は苦しい一年でしたが、それでもなんとかこの素晴らしい一枚をみんなで創り上げることができたこと、並びに今日それが世界に解き放たれることが、本当に嬉しいです。

 

「良いドラム」がどんなものなのか、僕なんかにはまだ到底分からないけど、「僕のドラム」がどんなものなのか、このアルバムを作る上でちょっと分かったような気がします。

 

偉そうに色々語りましたが、まだまだ僕はひよっこひよっこなので、今年もたくさん腕を磨いて、もっともっと上手くなれるよう頑張ります。

よろしくお願いします! 

 

では。